1:ゴールデン街の原点

写真:新宿歴史博物館提供

 敗戦の混乱期、新宿駅の東側に闇市“新宿マーケット”が開かれる。 “新宿マーケット”は当初生活雑貨を売っていたが、その後名前を変え “竜宮マート”と呼ばれる屋台のような小屋掛けの飲み屋街となった。

ところが昭和24年9月、GHQ(連合国最高司令官総司令部)は 占領政策として露店商の撤廃を指示する。 東京都と警視庁は翌3月までに屋台の撤去と移転を命じた。 竜宮マートの人たちは「これは屋台ではない。」と抵抗を試みたが 結果はむなしく移転を決意。新宿二丁目の人たちも同じく移転。 移転先は三光町一帯であった。両者は、三光商店街、花園街を形成し、 これが後の“新宿ゴールデン街”と呼ばれる街のスタートだ。 この二大勢力によりこの街は生まれたのである。



2:復興と国政の狭間で揺れ動くゴールデン街

 三光商店街・花園街は、青線地帯と呼ばれる非合法売春地帯だった。 移転当初をよく知る人の話では、駅から距離があるため客足も遠く商売は難しく、 生活に困り仕方なく売春を行う店も多かったとか。
昭和25年11月16日政令第338号・建築基準法施行令の前に突貫で、 警察の手入れがあった際には3階から屋根伝いに逃げれる構造に なっている店舗が多く建築された。しかし昭和33年、 売春防止法が全面施行され、青線の灯は消えていった。

昭和39年には、東京に国際都市としての体裁を整えようという試みから、 深夜営業の規制が強化される。風俗営業法が一部改正され、 午前0時以降の営業は主食を提供する店のみに限られた。 バーやスナックなどの飲み屋は23時台までしか営業できなくなったのだ。 そこで深夜営業の店は転業をしはじめた。バーやスナックが、 おでん屋やおにぎり屋、お茶漬け屋にぞくぞくと転業。
深夜営業をしていると、抜き打ちで警察官が侵入してきて、 写真を撮りビール瓶の数を数え偽装転業かどうかチェックをした。 さらに客と話すのは接待になるという理由で、カウンターと調理場を仕切る “ついたて”を設置するよう指導されたという。

さすがにこのような風潮は徐々に緩和されていく。



3:文化人の集まる街、ゴールデン街

 昭和40年頃より、作家、映画人、演劇関係者、カメラマン、 編集者が多く訪れるようになり、“ゴールデン街”という名で街が知られるようになる。 4.5坪や3坪の小さな店で、みんな喧々諤々やっていた。 その頃に開店し、新宿を代表する文壇バーとして有名なのが“まえだ”である。 錚々たるメンツが足繁く通った伝説のバーだ。

昭和51年頃、作家の佐木隆三が直木賞、中上健次が芥川賞の受賞者に決定し、 この2人がゴールデン街の常連だったためマスコミに頻繁に取り上げられ、 ゴールデン街は一躍脚光を浴びた。 同時にゴールデン街は文化人が集う場所として強く印象付けられたのだ。

昭和53年、三光町が歌舞伎町一丁目に町名変更された。
昭和60年代はバブル期である。地価は高騰し、ゴールデン街も地上げの対象になった。 3坪4坪の土地が1億2億で売り買いされ、立ち退き料だけでも1,000万円も受け取れたという。 自主的な立ち退きだけならよいが、地上げ屋の強引さに観念し店を閉める人も多かった。 そんな中、街を守ろうとする団体“新宿花園・ゴールデン街を守ろう会”が発足した。

第二次世界大戦以来、けっして開発事業を受け入れず、ミステリアスな雰囲気を残しながら、 今もミュージシャン、映画関係者、アーティストや酒好きを魅了している。 独自性や魅力に溢れる店舗が数多と軒を連ね、たくさんの店が貴方を温かく迎えてくれる。



4:進化し続ける注目の街、ゴールデン街

 時代は平成となり、バブルは崩壊する。地上げのあとに残ったものは無惨な空き店舗の数々。 客足は遠のき、老朽化した建物と道、まさにゴーストタウン。
平成8年、ゴールデン街のインフラ整備をスタート。平成12年には効果も現れ、 再び街は光を取り戻した。

定期借家制度が実施により、貸主は期間を決めて物件を貸し出すことが可能になり、 満期になれば立ち退き料なしに賃貸契約が停止出来る。そうなると地権者は 空家物件を次々と貸し出し、若い経営者が様々なコンセプトで続々と出店するようになった。

再開発の標的になったことも幾度となくあったものの、余りにも複雑な権利関係、 地回りの縄張りなどといった問題のおかげで、現在のように昔の形のまま存在し続けている。 この“昔のまま存在し続けている”ことが、ゴールデン街の大きな魅力であり、 ブランディングとなっていると言える。

平成23年、現在の約300の店舗が軒を連ねている。 その古い建物にはそれぞれのドラマがあり人間関係がある。 異空間にいるような気分にさせる不思議な街。昭和から変わらない木造建築の建物の中で、 新たなエピソードを刻み続けている。 これからもどんどん進化しつづけ、新たな歴史を刻み続けることだろう。


新宿駅東口を出て靖国通りへ。
歌舞伎町側の通り沿いを東に向かって歩き、
新宿区役所までたどり着いたら横断歩道を渡る。
左手の“四季の道”を進めば、そこにゴールデン街の看板が。

新宿駅・東口から徒歩8分
丸の内線・新宿三丁目駅から徒歩3分



撮影をする場合には申請が必要です。

 新宿三光商店街振興組合(花園街)区域内はすべて私道であり、その路上 撮影、及び同区域が大小にかかわらず撮影対象となる場合は、許可が必要です。 (個別店内での内部撮影は含みません)なにとぞご理解下さい。

※利用規約※
1:撮影料等は、当商店街の維持、活動のための貴重な協力財源となっております。
2:撮影時には申請したことのわかるもの(領収書等)を携帯してください。
3:付近営業者、住民の迷惑にならぬようにご配慮ください。
4:営業妨害、交通妨害等になる場合は、中止していただくことがあります。
5:営業時間帯(PM7:00~AM5:00頃)での撮影はお受けできない場合があります。
(注)なお、当組合員自らが直接撮影活動(記念写真、記録撮影、スナップ等) を行う場合は、上記の許可を必要としません。ただし、その使途が部外の商業、 業務用に使用されないものとします。

無断撮影は所定の料金を納めていただくことになります。 個人資料用として申請したものが後に営業的に用いられた場合、 その差額を申し受けます。大掛かりな、または長時間に及ぶ場合は、 別途料金を申し受ける場合がございます。 用途が当組合員にとって著しくマイナスと思われる場合はお断りすることがあります。 当規定に違反した場合は、以後撮影を禁じることがあります。


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撮影料金表のダウンロード(PDFファイル)